ネットナンパの基本は焦らないこと

ネットナンパの基本は焦らないこと

ネットナンパ攻略の基本は何か。

焦らないこと。

このひとことにつきる。これは過去七十人に及ぶ女性をネットナンパした体験から言えることだ。

出会い系サイトなどで素敵な女性に出会ったら、君はすぐにでも会いたいと思うにちがいない。そしてセックスしたいと思うだろう。そして相性が良ければセフレにしたいと思うだろう。だが女性は基本的に男性のように単細胞じゃないということを忘れてはいけない。

出会い系に来る女性は好奇心旺盛で、もちろん機会があれば男性に会ってみたいと考えているし、セフレになってもいいと思っているかもしれない。だが同時に姿が見えず声も聞こえない男性に対する不安や恐怖心も抱いているものだ。

まずはその不安を払拭してあげることが肝要。君が彼女にとって安心できる男性だということを認識させてあげることが大事だ。だから焦ってはいけない。むやみに「すぐ会いたい」とか「エッチしたい」とか書いてはならない。まずは君の人となりをイメージしやすい誠実な文章をたくさん書き送り、二人の間に立っている壁を少しずつ破っていこう。写真がなくてもすぐに写メを要求するのはまずい。メールあるいは電話で気心が知れてきた段階でさりげなく「君の顔が見たいな。僕の写メも送るから、君のも送って」と切りだすのが良い。

以上がネットナンパ攻略の基本の基本。これを怠ったら絶対に女性には会えないと考えた方がいい。

先日も福岡市に住むOLをナンパした。出会い系にきて間もない女性で、慣れていないのか進みが悪い。流れが悪いというか、男女の仲に発展する予兆が見られないのだ。だが俺は戦略的に進めることにした。焦らずに根気よく彼女の単調なメールにつき合った。

「昨日ね、会社の女子会でパスタ食べたんだけど、私が頼んだペスカトーレが来るのが遅れて超焦った」

「ひとりだけ違うもの頼んだんでしょう。でも個性があっていいな」

「へそ曲がりって話もあるけどね」

「明日も仕事?」

「うん。もう寝ようかな。おやすみ」

刺激的なものが何もないメール会話。だが焦ってはいけない。俺はチャットのような単調なメール交換に辛抱強く付き合った。どんなメールにも返事し、決して投げ出さなかった。

そして知り合ってから三週間後、こんなメールが来たんだ。

「そろそろ会おうか。もしよかったら」

女性の側から会いたいと言ってきたらネットナンパは大成功と言ってよい。

彼女は俺とのメールのやり取りで不安を失くし、自ら心の扉を開いてきたわけだ。俺の仕事は、彼女が招く心の部屋に入ることだけだった。

初デートからセックスまで少々時間がかかったが、今では週に二回ホテルに行くセフレになっている。

もう一度書こう。

焦らないこと。

焦らずに時間をかけて誠実に振舞えば、いずれ気持ちいいセックスが味わえる。

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